「バタフライ・エフェクト」シリーズ第三作目を観賞。
この間観賞した「2」はまさかの自動車教習映画でしたが、今回の「3」は「1」の出来に劣ることのない凄く面白い仕上がりになっていました!
もう終盤付近は面白すぎてニヤニヤしながら見ましたw

今回も「1」、「2」と構成はだいたい同じで、「主人公が能力を駆使し、愛する人を守るor救うために過去に戻る」なんですけど、「3」の主人公サムはこの能力を使いこなしていること、それと理解者がいることが前作、前々作と異なっている点になってます。あと今度は日時と場所を指定してジャンプ出来ること。
かなり能力行使の自由度が上がった感じがしますが、サムはこれに縛りを設けています。
自分のために過去に対して干渉しないこと
一人では過去に跳んではいけないこと
という自分ルールを敷いて、過去の失敗を繰り返さないため、そして体へのリスクを最小限にするためにこれをしっかりと守り、警察に未解決事件の情報提供をしています。
(過去の失敗:火事で妹失う→過去に戻って助ける→今度は両親失う)
(体へのリスク:能力を使い過ぎると脳が壊れるらしい。確かに「1」だとA・カッチャーが鼻血まみれになってました)

この自分ルールのおかげで現在への影響を最小限にし続けてこれた訳なんですが、とうとうサムはこのルールを破ってしまいます。
目的は過去に殺された恋人を救うため。
※正しくは真犯人を追求するという意味での「救う」
もはや「恋人を救う」っていう展開はこの作品の主人公たちにとってはこれから転落していくフラグみたいなものですねw
案の定、このルールを破ってしまったためにサムの状況はどんどん悪い方向へ転がっていき、シリアルキラーを誕生させ、ついにはサムが恋人殺しの容疑者として逮捕されてしまいます。出てきました"バタフライ・エフェクト"が!
この時、どうやってもうまくいかない焦燥とした気持ちを涙しながらぶちまけますがこのシーンがあまりにも悲痛過ぎて泣きましたよ・・。

ここで「スパイダーマン」の「大いなる力には大いなる責任が伴う」という言葉を思い出しました。
サムが現在を悪い方向へ導いてしまった責任を果たそうと躍起になって行動することが全て裏目に出るので、「身に余る能力を使う人の業」みたいなものを感じました。
「過去の改変は神にも許されない行為」なんて煽り文句がついてますけど、サムが人の身で許されるのはルールに則った能力行使のみなのかなぁと思います。
そして最後に明かされる真犯人は【
妹のジェナ】でした。
なんとなく予想してはいましたがその動機がよく分からなかったのでいまいち確信を持てず・・。
動機は簡単に言うと、【
「命を救ってくれたお兄ちゃんが大好きで愛してるからその恋路を邪魔するオンナどもはぶっ殺したのよ!」】です。なんて【
ヤンデレでブラコンな妹】・・。
サムがどうしても分からなかった犠牲者の共通点がここで分かりました。
視聴者を騙すのがうまいですよね。
だって、【
兄に対して親身な上にめったに家から出ない引きこもりの妹が、回転ノコギリで殺害するなんていう残虐な殺人を繰り返していた】とか予想出来ないんですもの!
最後にしたサムの選択は悲痛の選択だったと思います。
ショックで疲弊しきったサムにとってはこれが精一杯だったんでしょう。
ラストのあまりスッキリさせない終わり方は結構好きです。
伏線の張り方や主人公の葛藤の描き方が素晴らしかった映画でした。
「3」でこのシリーズが盛り返したので本当に良かったです。